基礎医学の勉強は何の役に立つのか?考えたことはありますか?

医学の勉強

こんにちは、かずです。

今回はなぜ基礎医学を勉強しなければいけないのかについて、書いていこうと思います。

医学生の方ならわかると思いますが、基礎医学の勉強って覚えることばかりでなかなか大変ですよね?

その上何の役に立つのかも、全然はっきりしないまま覚えないといけないので、僕自身結構嫌いだった覚えがあります。

しかし、4年生になり、臨床医学を勉強するにしたがって、その重要性が分かってくるので、今回は基礎医学を勉強している人がそれに目を向けて、基礎医学の勉強を頑張れるように、この記事を書くことにしました。

というわけで、そっそく見ていきましょう!

広告

基礎医学とは?

解剖学や生化学、免疫学、発生学といった体の構造や働きを学ぶ科目!

これを読んでいる人は大体ご存じだとは思いますが、まず基礎医学とは何かについて、軽く説明しておきましょう。

基礎医学というのは、医学生が低学年の間に習う科目で、主に人体の正常の構造や働きについて詳しく勉強します

いつ何を教えるのかは、大学のカリキュラムによって違うと思いますが、大体先に解剖学、生理学、生化学などを終わらせてから、免疫学や薬理学などに進む大学が多いと思います。

こう書いていると、医学部の勉強って感じがして楽しそうだな、なんて思う人もいるかもしれませんが、実際は基礎医学の勉強が一番大変なんです…

なぜ基礎医学の勉強は大変か

覚えることばっかり!

前に医学生2年生が留年しやすい理由について、記事に書いたときには触れませんでしたが(読んでいない人は下のリンクから読んでみてください)、実は基礎医学の勉強はやる気も起こりにくいのです。

この理由は、基礎医学の勉強は暗記ばかりだからです。

例えば解剖学では骨や神経の名前を覚えたり、生理学では体内の物質の名前を覚えたりと、正直に言って本当に使うのか分からないような知識を大量に覚えます。

新しいことを学ばないといけないために、暗記ばかりになってしまうのは仕方のないことではあるのですが、覚えるだけの勉強はやはり辛いです。

一応上の記事にも、効率のいい勉強法を載せていますが、そもそもモチベーションが起こらないという人もいるのではないでしょうか

そんな人のために、実際基礎医学が生きてくるところ、必要になってくるところを書いてみたので、早速見ていきましょう!

CBTでは知識が問われる

CBTの範囲に入っている!

これはまさに基礎医学の知識が必要なところですね。

実際にCBTのQBの1冊目は、ほぼすべてが基礎医学の範囲からの出題となっていますし、これを覚えているか覚えていないかでは大いに差が生まれます。

僕が2年生の最初のころ、勉強をさぼったという話は、上に挙げている記事の中で書いていると思うのですが、実際にその時期にやった授業の内容に対してだけは、僕の中で苦手意識があります。

このように、後々になって得意不得意が出てこないためにも、基礎医学の内容はやっておくとよいでしょう。

しかし、テストに出るならその時にだけ覚えればいいので、基礎医学をしっかり勉強するメリットは薄いように思いますよね?

実は、基礎医学の勉強をしっかりとしておくメリットは、単にテストに生かせることだけではなく、別のところにあるのです

正常構造が分かっていると強い

異常が理解できるようになる!

基礎医学を勉強しておくことの本当のメリットは、異常を異常と理解できるようになるということなのです。

ちょっとわかりにくいので、例を挙げて説明してみましょう

例えば、腎臓に病気が疑われる人の、腎生検(腎臓から組織を少し切り取って持ってくること)を行うとします。

こういう時には、腎臓の病気の部分を見つけやすいように、検体(取ってきたもの)に色を付ける作業を行ってから、顕微鏡でそれを見るのですが、ここで問題です。

もしこの検体を何も知らない普通の人が見たら、果たして異常を見つけられるでしょうか?

この答えは無理です。

この理由は、腎臓の正常の構造がどんな風になっているのかを全く知らないので、異常があっても分からないからです。

当たり前に思われると思いますが、これが異常を異常と分かるようになるということです。

つまり、基礎医学でしっかりと勉強できていないと、例えば病気の説明をされたり、画像を見せられたりしても、どこがどう異常なのか全く分からないということになるのです。

ちなみに、この話は僕の体験談です。

顕微鏡の正常像はしっかりと頭に焼き付けておきましょう!

病気が理解できる

理論が分かっていると症状などが理解できる!

他にも、基礎医学を勉強しておくメリットとしては、病気を理解しやすくなるということもあります。

特に神経疾患や、整形外科分野での疾患は、解剖学と大いに関係しますし、内分泌や腎臓の疾患も生理学と、先天性の疾患などは発生学と深いかかわりがあります。

膠原病なんて免疫学そのままですし、膠原病の勉強をした時には、免疫学をしっかりと勉強しておいてよかったと思いました。

他の分野の病気を覚えるときにも、基礎医学の知識と照らし合わせて勉強をしていくと、覚える量が減ったり、頭からも抜けにくくなったりするので、ここにあげたようなメリットを考えると、基礎医学を勉強しておくことには得しかないと思います。

まとめ

基礎医学は覚えることばっかりで大変!

正常構造を分かっておくのが大事!

覚えておけば後々応用できる!

いかがだったでしょうか?

僕が基礎医学が嫌いだった理由が、(あの当時の僕からすると)無駄にいろんなことを覚えさせられるからだったので、基礎医学が生きてくることを知っていれば、もう少し頑張れたのかも知れません。(知らんけど)

同じような人がいれば、僕の経験がモチベーションにつながるかもしれないと思い書いてみましたが、参考になればいいですね。

それではまた次回。

コメント

タイトルとURLをコピーしました