こんにちは、かずです。
今回はCBTに出てくる基礎医学の科目の中で、特に難しい科目を5つランキング形式で発表していこうと思います。
現在医学部2年生、3年生の人はよーく分かると思いますが、基礎医学って本当に難しいですよね?
何に使うのか分からない神経の名前をひたすら覚えさせられたり、よく分からない細胞をスケッチさせられたり、全く興味の湧かない制度を勉強させられたり、一部の人には本当に地獄のように思えるかもしれません。

さらに、基礎医学が始まる2年生は留年も増える学年となっており、そのことが余計に生徒を苦しめます。
詳しくはこの下の記事にまとめているので、ぜひ読んでみて下さい。
そんな激ムズな基礎医学の中でも特に難しい分野5つ、気にならないはずがありませんよね??
ということで、第5位から早速見ていきましょう!
第5位:公衆衛生学
制度が複雑すぎる、ただし覚えれば点になる!
現役医学部5年生が選ぶ基礎医学の中で特に難しい科目ランキング、第5位はこの公衆衛生学です。
と言うと、あれ?公衆衛生学よりもっと難しい科目があるんじゃないか、なんて思われた方もいるのではないでしょうか。
実は僕自身もこの科目を5位に選ぶべきなのかどうなのか、非常に悩みました。
ここから先に挙げる科目と異なり、めちゃくちゃ難しいというわけではありませんし、実際得意だという人も多いはずです。
なのになぜそんな科目を選んだのかと言えば…
それは僕が本当に苦手な科目だからです。

めちゃくちゃ個人的な理由です
ということでなぜ僕がこの科目を難しいと思うのかについて説明することにしましょう。
僕の思う公衆衛生学の難しさですが、何と言っても人が作った制度のため法則性がほとんどないというところにあります。
例えば介護老人保健施設には医師の常駐が必要だが、特別養護老人ホームには医師の常駐は必要ないだとか、守秘義務は刑法に規定されているとか、公衆衛生学の問題を解いているとそんなもん知らんがな!と思うような問題に往々にして出くわします。
また、統計や制度など毎年のように変わるものもあり、そういう分野については試験のたびに覚えなおさないといけません。
要するに、公衆衛生学は凄くややこしい制度や統計をひたすら頭に入れていかなければいけない科目なのです。
僕がこの科目を難しいと言う理由、分かっていただけたでしょうか?
もっとも、裏を返せば、この科目は丁寧に覚えさえすれば、他の科目と異なってしっかり点数の取れる科目であるとも言えます。

ここが公衆衛生に対する評価の分かれる理由ですね。
これから公衆衛生を学ぶ予定の人は、点数につながると信じてコツコツと覚えていくようにしましょう!
第4位:発生学
身近な分野ではないので難しい、順序が大体わかっていればいい!
続いて難しい科目ランキング、第4位の科目に移りましょう。
僕が独断と偏見で選ぶ、基礎医学の中で4番目に難しい科目とは・・・発生学です!
どうでしょうか、この順位に勉強したことのある人は「なるほどな」と思われたのではないでしょうか?
多くの人が納得する難しさとはどういうものなのか、勉強したことのない人に向けて説明すると、発生学の難しさ=ちょうど世界史を短期間で覚えるみたいな感じです。
例えば様々な器官が同時並行で互いに影響を及ぼしながら育っていく様は、さしずめ各国が影響しあって現在に至る様子に似てますし、細胞が増えて組織を構成していく様も、人が集まって国となっていく様子と非常によく似ています。
大きな筒がループすることで心臓が構成されていくところなどは、日本が内部で争いながら大きくなっていく様子と似ていると言えるでしょう?
と、最後はちょっとマニアックでしたが、とにかく発生学が歴史に似ているということが分かっていただけたと思います。
それと同時に、こんな世界史みたいに複雑で入り組んだ科目を、試験前の短期間で詰め込まなければいけないと言えば、ハードさも分かっていただけるのではないでしょうか。

試験直前に詰め込むのが悪いだろという声も聞こえてきそうですが、基礎医学は他にも学ぶことが沢山あるので詰め込まざるを得ないのです。
これから発生学を学ぶ人は、歴史を暗記していた日々を思い出しながら全力で覚えてみてくださいね!
第3位:生化学
覚える量が多い、物理選択は解剖より難しいと感じるかも!
僕が独断と偏見で選ぶ基礎医学の難しい科目ランキング、いよいよ第3位の発表ですね。
栄えある第3位に選ばれたのは…生化学です!

栄えあるのかは非常に謎ですが。
これを聞くと、勉強したことのない人は「え?生化学?生物と化学が合体した簡単な科目じゃないの?」なんて思われるでしょうか?
確かにその認識は正しいのですが…
問題はこの科目の掘り下げる深さにあります。
というのもこの生化学という科目、まず前提がクエン酸回路や解糖系など、生物の知識をしっかりと持っていることとなっています。
そして、授業で勉強することも、クエン酸回路のそれぞれの酵素の働きやDNAの複製の際のそれぞれの分子の細かい動きといった、生物の知識を持っていても理解しづらいような内容ばかりなのです。
生物選択だった僕も、CBTでは生化学を捨て科目認定するくらいだったと言えば、どれだけ難しいか理解していただけるのではないでしょうか?
そして、生物選択でも大変なこの科目、物理選択には難攻不落の要塞くらいに思えるというのは容易に想像できるでしょう。
実際、僕の友達にも生化学が一番難しいという人はいましたし、物理選択の人は覚悟しておいてくださいね。

医師になるのなら、生物の勉強はしておかないといけないということですね。
第2位:解剖学
大体最初にやる基礎医学+覚える量が圧倒的に多いというのが難しさを際立たせる!
いよいよ第2位の発表ですね。
僕が独断と偏見で選んだ基礎医学で難しい科目ランキング、見事第2位に輝いたのは解剖学です!
皆さん、解剖学と聞いてどういうイメージを思い浮かべるでしょうか?
こう聞くと、大体手術のイメージや人体標本のイメージなどが思い浮かぶかなぁと思うのですが、解剖学はまさにそのイメージ通り、全身の骨や筋肉、神経などの働きや名前を覚える学問です。
と、ここでよく考えてみてください。
あの複雑な人体標本の筋肉や骨、神経を名前も働きも全て覚えるんですよ?
それだけでなく、骨の部位の名称や神経の出てくる孔の名称まで覚えないといけないんですよ?
…めちゃくちゃ大変なことだと思いませんか?
ということで、実は解剖学、スーパー大変な学問だったりするんです。

余談ですが、重要な所は英名も覚えないといけません。この事が大変さに拍車をかけているという訳ですね。
しかも、そんな学問が2年生になって突然始まる訳です。
そりゃ難しい科目ランキングの2位にもなるはずですよね。
さらに、脅すようで申し訳ないのですが、この解剖という科目の知識は、臨床医学の勉強において極めてよく使うことになるので、避けようとしても無駄です。
しんどいとは思いますが、2年になりたての皆さんは頑張って勉強してくださいね!
第1位:病理学
マジで難しい、CBTを終えても未だにほとんど分かっていない!
いよいよ第1位の発表です。
ここまでひたすら難しい科目を挙げてきて、これより難しい科目なんてあるのかと思われる方もいるでしょうが…
そんな皆さんの考えを悪い意味で裏切ってくるのが、この基礎医学の難しい科目ランキング、第1位の病理学です。
病理学、ちょっと耳慣れない科目ですよね?
そういう人のために軽く説明しておくと、病理学とは例えばどんな性質の癌なのか、どこまで広がっているのかなどを、患者さんから取ってきた組織を顕微鏡で観察し診断するという学問です。
そういう訳で例に挙げたように、特に癌の診断や治療に大きな役割を果たしている学問なのですが…
何が難しいのかと言えば、とにかく顕微鏡画像の情報量が非常に多く何がなんなのか見分けが付かないのです。

画像を見てみたいという人は、病理コア画像のサイトに行ってみてください。
色んな病気の組織や細胞の顕微鏡画像が載っています。
例えば上の病理コア画像のトップに載っているクローン病の類上皮肉芽腫を写している(らしい)画像についても、どこが類上皮肉芽腫なのか、実際言われてみないと全然分かりませんよね。
こんな感じの画像を大量に見て判別させられるという科目、これまで出てきたどの科目より難しいことは分かっていただけるでしょう。

ちなみに、先生方は当たり前のようにどこに何があるかを解説していきます。軽く絶望します。
ということで、これから病理学を勉強する人は、先生方との力の差にくじけず頑張ってみてください。
まとめ
解剖学、公衆衛生学などはとにかく暗記を頑張ろう!
病理学は画像を沢山見ることが大事(だと思われる)!
基礎医学は非常に大切!
いかがだったでしょうか。
取り組みにくい科目の多い基礎医学ですが、その一方で将来もう一度やりたいと思うほど重要になって来る分野でもあります。
なのでこれから基礎医学を勉強する人は、将来必ず生きてくるということをモチベーションに頑張ってみてくださいね!
また、このブログでは、この他にも医学部のあるあるや研究についても書いているので、興味がある人はぜひ読んでみてください。
それではまた次回!
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