こんにちは、かずです。
今回は医学部で5年生から始まる病院実習、通称ポリクリについて書いていこうと思います。
医学部5年生になったら、病院実習(ポリクリ)なるものを行わなければいけないことは、この記事を読んでいる皆さんならご存じですよね?
知らなかったという人は、この下の医学部のカリキュラムについての記事を読んでみて下さい。
しかし、ポリクリの存在自体は知っていても、実際にどんなものなのか、何をしているか詳しく知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?
僕もポリクリを受けてみるまで具体的に何をしているのか、何が大変なのかなど、全く知りませんでした。
ということで、後輩の皆さんには情報を知ったうえで受けてもらえるように、実際に受けてみて分かったことをいろいろ書いていこうと思うので、ぜひ参考にしてください。
ポリクリについて興味がある人もぜひ読んでみてくださいね!
それでは早速見ていきましょう!
ポリクリとは?
病院に行っていろいろなことを勉強する!
はじめにポリクリとは何かについて書いていきましょう。
正式名称である病院実習という名前からも分かる通り、ポリクリとは病院に行って医師が働いているところを見たり、話を聞いたりして勉強する実習のことです。
CBT、OSCEに合格した医学生が、Student Doctorなる資格をもらい5,6年生の2年をかけて行う実習なのですが、
ここまで読んで、「2年も実習期間があるなんて、逆に中身が薄くて楽なんじゃないの?」なんて疑問に思った人はいませんか?
なかなか鋭い質問ですが、この答えはNoです。
というのも、まず5年生のポリクリと、6年生のポリクリは種類が異なりますし、5年生、6年生のポリクリ共に1年が2週間、4週間という単位で細かく区切られています。
そして、その区切られた期間ごとにカリキュラムが設定されているため、することが全くなくなるなんてことはないのです。
たまに、やることが少なくて暇になる期間などはあります。
暇になることはあまりない、ということは分かっていただけたでしょうか?
では、次は先ほど少し触れたポリクリの種類について説明しましょう。
ちなみに、大学によって異なることもあると思いますが、その辺りはご了承ください。
ポリクリの種類
5年で2ポリ、6年で4ポリ、8ポリを受ける!
ポリクリの種類には5年生で受ける2ポリ、6年生で受ける4ポリ、8ポリがあります。
詳しく見ていくと、まず5年生では全ての科を一通り勉強しなければいけないということで、各科を2週間ずつ回る「2ポリ」を受けることになります。
この2ポリは、あらかじめ決められた5,6人の少人数の班で回るので、お互いに分からないところを聞きあったり、課題を一緒にしたり協力することができます。
ただし、班員と比べられることにもなるので、一人だけ勉強しておらず目立ってしまう、なんていうリスクもあります。
班ごとに評価されるので、自分以外が全員不真面目だったせいで先生から厳しい扱いを受けたなんていう話も聞きました。
それに対して6年生は、自分の興味がある科や将来行きたい科を1か月、もしくは2ヶ月かけて回る「4ポリ」「8ポリ」を受けることになります。
各自が自分の行きたい科を選択して回るので、基本的に1人で行動することになりますが、その分先生に聞けることも増え学べることも多くなるのが特徴です。
将来は1人で色々な業務をすることになるので、いつまでも班行動ではいけないということなのでしょう…
ポリクリの種類については大体わかっていただけたでしょうか?
それでは、実際にポリクリでどんなことをするのかについてみていきましょう!
ポリクリではどんなことをするの?
科によってすることは様々!
ポリクリでどんなことをするのかですが、実習内容は科によって様々で一概には言えない、というのが答えです。
ただ、これだと「全然答えになってないじゃないか!」なんて怒られそうなので、僕の知る範囲でよく行われていることを書いていこうと思います。
主に2ポリについて書きます。
4ポリ、8ポリについてや、他の大学についてはそこまで詳しくないので、それらについて詳しく知りたい人は先輩にいろいろ聞いてみてください!
少人数での講義
まず最もよく行われていると思われる実習が、少人数での講義です。
回っている科にもよりますが、ほとんどの科で講義形式の実習はあるでしょう。
講義か~今までとほとんど変わらなさそうだな、なんて思った人もいるでしょうか?
そんな人に朗報なのですが、実はこの講義、今までと異なりかなりハードです。
というのも、これまでの講義ではさぼっても寝ていてもバレずに済みましたが、ポリクリの講義は少人数で受けるので確実にバレます。
でも、これは少人数で受ける以上当たり前のことですよね?
ということでもちろん、僕がかなりハードという理由も別のところにあります。
それが、授業中に当ててくる先生が非常に多いということです。
体感ですが、約6,7割の先生は授業中に生徒の発言を求めてきますし、2,3割の先生はかなり難しいことを聞いてきます。
しかも、少人数で自分の回答する番がすぐに回ってくるので、多い時には1授業に5,6回質問に答えなければいけません。
厳しい先生もいらっしゃるのでかなりハードです…
見学
次に行われているであろう実習が、外来見学や手術見学といった医師が働いているのを見学する実習です。
コロナによって一時期頻度は減りましたが、医師が現場で何を考えているかなどを学べる貴重な実習なので、現在は細心の注意を払いつつ行われています。
それでも、以前に比べてできることは少なくなっているそうです…
僕達の世代はもろに影響を受けてしまいそうで心配なのですが、うまい方法が見つかるといいですね。
症例検討
この他によく行われている実習として、症例を与えられてそれを検討するという実習もあります。
コロナ以前は担当の患者さんが決められて、2週間その人の担当医のようにカルテを書いたり問診したりする、なんてこともあったそうですが、これも今の情勢では厳しいようです…
現在は患者さんのカルテを見て、その人の疾患について学んだり、なぜ担当医がその治療をするか考えたりする、という話は聞きました。
また、この他にも課題として英語の論文を読むことがあったり、カンファレンスという会議みたいなものに参加したり、レポートを書いたりと、やることは盛りだくさんです。
レポートの書き方についてはこの下の記事で紹介しています。ぜひ読んでみてください。
ポリクリでどんなことをするのか、大体は分かっていただけたでしょうか?
まとめ
ポリクリ=臨床の現場を見て色々なことを学ぶ実習!
5年生では2ポリ、6年生では4ポリ、8ポリを行う!
思っているよりやることが多い!
いかがだったでしょうか?
僕もポリクリが始まるまではそんなに大変だと思っていなかったのですが、ポリクリが始まって見事にその甘い考えを打ち砕かれました。
もちろん、大学や科によって変わりますが、実習=早く終わって帰れるなんて考えを持って臨まないように気を付けましょう。
思いのほか長くなってしまったので2つに分けることにしたのですが、その分しっかり書くつもりなので後編もぜひ読んでみてくださいね。
この下の後編の記事では、ポリクリを受ける際の注意点、何を勉強していけばよいかについて書いています。ぜひ読んでみてください。
それではまた次回。
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