こんにちは、かずです。
今日は外科でのポリクの面白さについて書いていこうと思います。
というのも、僕は現在外病院(大学に付属する病院以外の病院のこと)の外科で1人で実習を行わせていただいているのですが、そこでの実習が中々面白いんですよね。
具体的にどう面白いかというと、まずめちゃくちゃ清潔に入らせてもらえます。
清潔というのは、簡単に言えば患者さんのすぐそばの領域で、菌を持ち込んではいけない場所のことです。もし菌を持ち込んでしまうと術後感染という大変な事態が起こりますからね。
もちろん、清潔に入るためには手洗いといって手を何回も洗って菌を極力減らした後に、滅菌ガウンを手順を守って着用し、さらに手袋を二重に履くという中々大変な工程を踏まないといけないわけですが
ちなみに、最初は絶対にミスります&もたもたしている自分が嫌になります。実際に僕はこの手洗いが嫌で外科のポリクリが嫌いでした。
そもそも何回もやっている内に必ず慣れますし、その大変さを考えてもなお余りある面白さがあるんですよね。
例えば先生が手術中にどのようなことを考えて手術を行っているのかとか、どういう点が大変なのかとか
遠くから画面上で眺めていた時には「つまらないな~早く終わらないかな~」なんて考えていた手技一つ一つが、実は重要なことだったりするわけです。
とか言っていても分からないと思うので、もう少し詳しい例を出して説明しましょう。
手術の終わり際に傷を閉じるために必ず縫合というのをするのですが、遠くからモニター越しに見ている際にはその時間が本当に苦痛だったんですよね。
なぜかと言えば、縫合=結び終えたら手術は終わりなのに帰っていいというサインが出ない、他の科でも見ているので見飽きている、シンプルに長い、映像がダイナミックでないなど挙げるときりがないほど様々な理由があるのですが、まあとにかく苦手でした。
縫合を見させるくらいなら帰ってもいいというサインを出してくれ~とずっと思っていましたね。
ですが、実際に清潔で見てみると、(もちろんなんですが)先生方はちゃんと考えて手技を行っているわけです。
強い組織はこの糸でしっかりと縫い付けようとか、この人は高齢で組織が弱いからあまりきつく締めるのはやめておこうとか
糸の結び方さえ色々な方法がありそれを使い分けてるんです。
ちなみに、外科のポリクリを回ると糸の結び方はほぼ確実に教えてもらいますし、練習しておくと手術の最後で結ばせてくれることもあるとかないとか。
また、別の例なんですけど先生方が術中になにやら議論している時があるんですよね。
以前の僕はこういう時間も苦手で「何してるんか分からんし早く帰らせてくれ~」と思っていた訳ですが
手術室にいる時はほとんどずっと帰らせてくれ~と念じていたような気がします。
手術の過程を初めから追っていると、その議論が例え専門用語や指示語だらけでもちゃんと意味が分かるようになるんですよ。
そして色んなことの意味が分かってくると、いつの間にか面白く感じているんです。
人間って不思議ですね
そして、清潔に入らせてもらえる他にも面白いポイントはありまして、何かと言いますと普段学生がいない分結構可愛がってもらえるんです。
今の学生についての話題を振ってもらえたり、ちょっとしたことができただけで褒めてもらえたり、もちろん色んなことを教えてもらえたり色々と役得です。
学生が沢山いる病院より学生が普段行かなさそうな病院の方が、ちやほやされる可能性は高くなります。ちやほやされたい人はそういった病院を狙いましょう。
と、正直に言えばたまたま選んだ病院で、将来外科に行く気もなかったのですが、実際に実習に行ってみると想像以上に面白く、色々な発見があってよかったです。
これを読んだみなさんも、嫌なことがあっても食わず嫌いせずに飛び込んでみると、意外な発見があるかもしれませんよ!
僕みたいに外科はちょっとと思っている人でも、研修医の時に必ず回ることになりますし、1度ポリクリの中で真剣にやってみるといいのではないかと思います。
ただ、もちろん面白い部分だけでなく大変な部分もあるので、それはまたいずれ書きたいところですね。
それではまた次回!
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