こんにちは、かずです。
今回は医学部の6年間でどんなことを学ぶのか、何をするのかについてざっくり書いていこうと思います。
医学部を目指しているものの、医師になるまでに何があるのか知らない人も意外と多いのではないでしょうか?
実はこれを書いている僕も、入学時には医学部のことについて全く知らず、入ってから情報集めに奔走していたという苦い経験があります。
そうならないためにも、この記事を最後まで読んで正しい医学部の知識を手に入れておきましょう。
なお、この記事はあくまで医学部のカリキュラムについての説明です。勉強法については以下の記事に詳しく書いているので、そちらを参考にしてください。
それでは早速見ていきましょう。
はじめに
医師になるには医学部で6年勉強する必要がある!
まず最も重要なことについて説明しましょう。
その重要なこととは、医師になるためには特定の大学の医学部医学科に入って6年間(留年しない限り、一部例外を除く)在籍し、その大学が定めているカリキュラムをクリアしなければならないということです。
まあさすがに知っていますよね?
知らなかった人は、医師になるには最低6年大学に通う必要があると肝に銘じておきましょう。
これは常識です。
さてここからが本題です。
医師になるまでの医学部の6年間で、医学生は大学でどんなことをして、何を学んでいるのでしょうか?
一般教養(1~2年間)
1~2年間は一般教養を学ぶ(大学により異なる)!
まずは医学部に入って1,2年で何を学ぶかについてみていきましょう。
実はこの時期のカリキュラムは大学によってかなり異なるのですが、僕が知る限りでは一般教養の授業をしている大学が多いです。
私立の大学では、この時期から次の章で書く医学の授業を行っている大学もあるそうなので、興味のある大学のカリキュラムを調べてみるといいでしょう。
一般教養というのはその名の通り世の中の大学生がまず学ぶもので、それ故に数学、英語、物理などなど専門的なことはほとんど勉強しません。
一部の総合大学では他の学部、学科全く同様に授業選択があったり、合同で授業を受けたりしますし、最初から医学を学びたいと思ってきた人はちょっと拍子抜けしてしまうかもしれませんね。
東大では全員が1年半同じカリキュラムで勉強するので、ごく一部ですが最初理3に入らなくても進振で理1や理2から医学部へ行けるそうです。
ただ、医学部だけのカリキュラムを設けているところもあり、そういうところでは一般教養の生物の時間を使って動物の解剖をしたり、特別授業で医学を勉強したりします。
あくまで大学によって違うと考えておきましょう。
余談ですが、基本的に一般教養は進級判定が緩い大学が多いです。
後々どんどん時間が無くなるので、この時期に部活、バイトなどなどやりたいことはしておきましょう。
基礎医学(3年生まで)
人体の構造、機能などを学ぶ!
次に2年生から3年生にかけてですが、基礎医学という人体の構造や機能についての学問を学びます。
ここからは全大学が似たようなカリキュラムで進みます。というのも、4年の末にCBTという全医学部共通の試験があり、それまでに医学を学び終えた状態にしないといけないためです。
基礎とついているので簡単そうに見えるのですが…
実はこの基礎医学こそ一番の鬼門なのです。
この学問は、病気を学ぶ上で人体の構造や機能を知っておかなければならないという理由で行われているのですが、何しろ覚えることがたくさんあります。
以下の記事で詳しく解説していますが、とにかく暗記量が多くやる気が起こりにくいのです。
おまけに各教科それぞれに実習がついてきます。
実習は絶対に出席+終わる時間が不確定+レポートなど課題が多くて大変なのですが、中でも大変なのは解剖学実習です。
立ちっぱなしで体力や気力を奪われますし、長期間続くので医学部の中でも1番といっていいほど大変な実習でしょう。
僕もその期間は朝はぎりぎりまで寝て、帰ったらすぐ寝るみたいな生活でした。
ただ、後になると貴重な経験だったと思うことになりますし、必ずもう一度見たくなるので、出来る限りしっかりと参加しておくのがいいと思います。
臨床医学(4年生まで)
病気について学ぶ!
基礎医学を学び終えると次は臨床医学の勉強に移ります。
大体どこの大学も4年生から臨床医学の勉強が始まります。
臨床医学の授業は実際に病院で患者さんを診ている先生が講義してくださるのですが、先生によって講義の深さ、授業スライドの分かりやすさなどが異なります。
そのため、基本的には病気が見えるというテキストを買ってそれで勉強しながら、過去問を見て書く先生ごとのテスト対策を行うという形で乗り切るのがよいでしょう。
ただ、もちろん大学にもよりますが、実は4年生で一番重要なのは大学のテストではありません。
では最も重要なテストは何かといわれると、先ほども出てきたCBTというテストです。
この試験は全医学部共通の試験であり、これが留年の基準である大学も多く、さらにマッチングでも見られるらしいということもあり、一部の学生は1年前から対策をしていたりします。
一応書いておくと、実際にマッチングで関係したという話は聞いたことがありません
僕もCBTを終えて、下の様な対策記事を書いているので、CBTでいい点を取りたいという人は是非読んでみてください。
また、CBTと前後してOSCEというテストもあります。
このテストは、患者さんに対してどんな風に診察を行うかを試験官の前で実演する試験なのですが、実は覚えることが多くてなかなか大変だったりします。
ただ勉強していれば落ちることはないらしいので、ちゃんと勉強しておきましょう。
ポリクリ(5,6年生)
実際に病院で勉強する!
最後に5,6年で何をするかについてですが、4年生で臨床医学、診察の仕方まで学んだのにすることなんて残ってないんじゃない?なんて思われるかもしれませんね。
ですが、心配ご無用です。
することは山ほどあります。
というのも、(まだ4年生の分際で語るのはおこがましいのですが、)座学で学んだ医学と臨床の現場での医学は全く異なるらしく、その違いを現場で見て勉強しないといけないのです。
CBTで一通り病気を学びましたが、実際の症例や国試で出題されるような症例はもっと複雑ですからね。
そのため5,6年ではポリクリといって、実際に病院の現場に入って先生からいろいろ教えてもらったり患者についていろいろ考えたりする実習があります。
この実習で色々なことを学び、その他にも自分で教科書を読んだりして国家試験に備えるそうです。
5,6年生、大変そうですね…
さらに6年生では医学生版の就活、「マッチング」もあります。
これはテストや面接などを受けて就職が決まるのですが、その前の段階も重要な病院もあり、5,6年生の中には休みの期間で行きたい病院にアポを取って病院見学をさせてもらう人も多いです。
また、大学によってはこれに加えて卒業試験もあります。
後になればなるほど時間が無くなるという理由がよく分かりますね…
まとめ
1,2年生は一般教養を学ぶ!
3,4年生で基礎医学、臨床医学の勉強をする!実習、CBTを頑張ろう!
5,6年生はポリクリ!忙しそうだけど頑張ろう!
いかがだったでしょうか?
僕が1年生の時に知らなかったことで、大体これくらい分かっていればいいだろうということを書いてみました。
3年生からは多分ほとんどの大学が同じことをするので、参考にしていただければ嬉しいです。
聞きたいこと、間違ってるところなどあれば、ぜひ質問をお寄せください。
それではまた次回!
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